実効為替レート指数でみる為替変動リスク

対外競争力を測るうえでは、単に名目為替レートの動きだけではなく、各国の製品価格の変動を考慮に入れた実質為替レートを用いる方が望ましい。

また、グローバル市場全体での競争関係をみるためには、単一通貨だけではなく、複数通貨の動きをおさえた実効為替レートを用いる必要がある。

実質実効為替レートは、この両点を勘案しているため、円ドル・レートといった単一通貨の名目為替レートよりも、対外競争力を適切にあらわしている。

日銀レビュー「実質実効為替レートについて」から引用

国内不動産投資にはないが、海外不動産投資にあるリスクの一つが為替の変動です。

通常、単一通貨間の為替(USドル vs 日本円)名目為替レートを参照しますが、為替の動きを正しく把握する意味で、各国の物価を考慮に入れた実質実効為替レート指数が参照されます。

下のグラフは、名目為替レート(左軸)、名目実効為替レート指数(右軸)、実質実効為替レート指数(右軸)を表しています。

実効為替レート指数(下記グラフ)は、2010年の為替を100として、それよりも指数が小さいときは、円安、指数が大きいときは、円高を表しています。

実効為替レート指数をみる限り、現在の為替は、円安基調の為、「名目為替レートは今後円高に向かう」との記事を見たことがあります。

しかし、今の実効為替レート指数は、リーマンショック後の過度な円高の年、2010年(指数=100)を基準としている為、、現在の指数が円安基調であっても、今後円高に進むということは言えない、と考えます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です